■お彼岸

お彼岸は毎年2回、3月の「春分の日」9月の「秋分の日」それぞれ前後3日間の一週間のことをいいます。春分の日・秋分の日の3日前の日を「彼岸の入り」と言い、3日後を「彼岸の明け」と言います。春分の日・秋分の日は、その中間に位置するので、「彼岸の中日」「お中日」と呼ばれます。

 

「彼岸(ひがん)」とは「向こう岸」を意味し、迷いや煩悩に満ちたこの世のことを「此岸(しがん)」というのに対して、亡くなった先祖たちの霊が住むあの世を「向こう岸」、仏の理想の世界とされる悟りの世界、極楽浄土のことを「彼岸」といいます。お彼岸はこの世にいる家族がお墓に手を合わせ心を通わせる大切な行事です。春分の日・秋分の日は法律でも「御先祖さまをうやまい、亡き人をしのぶ日」と定めています。仏壇をきれいにして、お線香、お灯明、供花、おはぎ等をあげて、一家揃ってお墓参りをする行事がお彼岸なのです。

 

この彼岸は、仏教行事であるのですが、日本独特の行事で他の仏教国には無いものだそうです。「暑さ寒さも彼岸まで」というように、季節の変わり目を感じさせる時季でもあります。

 


 

■お盆

お盆とは正しくは「盂蘭盆会(うらぼんえ)」のことで、略してお盆といいます。盂蘭盆とは、「地獄や餓鬼道に落ちて苦しんでいる」という意味で、そのために供養を営むのが、盂蘭盆会です。 お盆(盂蘭盆会)は、御先祖さまが苦しむことなく、成仏してくれるように供養すること、また御先祖さまの霊が自宅へ帰ってくる日などと言われ、御先祖供養の大事な行事とされています。毎年、7月13日を中心に、13日を「迎え盆」16日を「送り盆」といい、13日から16日までの4日間を、お盆の期間とします。お盆の入りの13日には、お墓をきれいに掃除して供養します。(旧暦の7月15日や、月遅れの8月15日を中心にお盆の期間とする地域もあります。)

 


 

■神道のお盆

お盆は、仏式独自の行事と考えられているようですが、神道の家庭においても、お盆の期間中には、季節の物などをお供えし、家族揃って御先祖さまをお祀りします。

神道の年中行事の中で、お盆とお正月が二大行事とされるのは、お盆が御先祖さまを、お正月が神様をお祀りする行事として、いづれも祖霊や神々をお招きするという意味を持つからなのです。

 


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